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わかりやすい業務マニュアルの作り方とは?作成手順とポイント

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業務効率化やサービス品質の向上を図るうえで、業務のマニュアル化は重要です。作業手順を明確にすることで、誰でも一定の品質で働けるようになり、業務のミスやトラブルを未然に防ぐことができます。しかし、わかりやすい業務マニュアルを作るためには、マニュアルを作る目的を理解したうえで、適切な手順で作成する必要があります。

そこで本記事では、業務マニュアルを作成する目的や作成方法を説明するとともに、作成時の注意点、業務マニュアル作成ツールの種類などを解説します。業務マニュアルの作成担当者の方は、ぜひご確認ください。

1.業務マニュアルを作成する目的は?

業務マニュアルイメージ
業務マニュアルを作成することには、主に3つのメリットが期待できます。

1-1.業務標準化と品質の維持

業務マニュアルには作業手順が細かく記載されているため、マニュアル通りに作業すれば誰でも一定以上の品質を維持することができます。また、マニュアル内で判断基準が明確化されており、ミスやトラブルが発生するリスクを抑えることが可能です。

1-2.業務効率化

業務マニュアルには作業手順のみならず、作業を行う際の注意点やトラブル対応などの情報が盛り込まれています。そのため、新人や未経験者でも業務を進行しやすく、業務の効率化が期待できます。さらに、業務でわからないことがあったときにも、マニュアルを見て自分で解決しやすくなるので、人材育成にかかる時間を短縮することにもつながります。

1-3.属人化リスクの解消

属人化とは、一部の業務を特定の担当者のみで対応している状態のことです。例えば、担当者が休んでしまうと職場は機能しなくなるリスクにつながります。そのような業務をマニュアル化することで、業務の見える化ができるのです。業務内容が社内で共有されるようになれば、他の従業員が業務に対応できるようになるだけでなく、業務フローの改善にも活用できます。

2.業務マニュアルの作成の手順

PCイメージ
ここでは業務マニュアルの作成手順について、5つのステップに分けて解説します。

2-1.【Step1】マニュアルの目的を明確にする

マニュアルの利用目的や用途、使用する人(対象者)を明確にすることで、適切なマニュアル作成がしやすくなります。自社の課題を解決するためには、目的の洗い出しを行ったうえで、目的に沿った記載内容にすることが大切です。

例えば、対象者が管理職であるか、あるいは顧客と接する現場スタッフであるかによって、記載内容は変わります。前者は組織全体を俯瞰することが大事ですが、後者は作業ごとの詳細な手順まで記載した方が良いでしょう。

マニュアル作成者がマニュアルの目的を意識することで、盛り込むべき情報の取捨選択ができ、結果的に読み手にとってわかりやすいマニュアルになります。

2-2.【Step2】マニュアルに記載する内容を洗い出す

マニュアルの目的が整理できたら、記載する内容と記載範囲を洗い出します。対象者が行うべき業務を全て棚卸しして、それぞれの業務に必要な作業工程などを考えていきましょう。例えば、人事部の業務マニュアルを作成する際には、「採用」や「人事評価」といった業務を洗い出し、各業務の作業手順や必要なツール、書類などをまとめます。また、作業ごとの懸念点もあわせて書き出しておくことで、顧客満足度の向上につながります。

このステップで注意すべき点は、現場の意見を参考にすることです。作成者の主観だけで記載内容を決めると、記載内容の過不足が生じ、洗い出しの精度が落ちてしまいます。そのため、現場で働く従業員の意見を取り入れることはもちろん、上司に抜け漏れがないか確認することが重要です。

2-3.【Step3】マニュアルの構成と目次を作成する

本文を作成する前に、マニュアルの骨組みとなる構成と目次を作りましょう。先にマニュアルの方向性を定めておくことで、内容の抜け漏れを防ぐことができ、作成プロセスがスムーズに進みます。

なお、骨組みを作る際には「フローチャート」を活用することをおすすめします。フローチャートとは、仕事や業務の流れを視覚的に表現する図式のことで、各ステップを矢印や記号などで結びます。作業手順を時系列で整理できるため、記載内容の抜け漏れを防止する効果が期待できます。

なお、フローチャートは作成時に用いるだけでなく、マニュアル本文内に挿入するのも効果的です。フローチャートを使えば、直感的に業務の全体像を把握できるので、読み手の理解を助けることにつながります。

マニュアルの目次の役割やメリットとは?作成時のポイント

マニュアル作成に重要な構成(目次)の作り方と作成のポイント

2-4.【Step4】マニュアルの本文を作成する

骨組みが完成したら、後は内容を肉付けしていく作業です。本文を作成する際は、以下のポイントを意識してください。

・難しい言葉はできるだけ使わない
・画像や動画を挿入して視認性を上げる
・トラブルへの対応方法も記載する
・5W1Hを意識した文章にする

わかりやすいマニュアルを作るには、何よりも読み手の立場を意識することが大切です。専門用語を使わざるを得ない場合は、注釈をつけるなどして業務に関する知識の少ない人にも伝わるようにしてください。

なお、デザインやレイアウトに特別なこだわりがなければ、既存のフォーマットを活用するのも選択肢の1つです。マニュアル作成にかかる時間を大幅に削減できるので、Web上にあるテンプレート集を比較検討し、イメージに近いものを採用するのも良いでしょう。

マニュアル作成にテンプレートを使用するメリットとデメリットとは?

2-5.【Step5】テスト運用と改善を行う

完成したマニュアルでテスト運用を行い、内容の抜け漏れやわかりづらい点がないかチェックしましょう。使用した人からフィードバックを収集し、必要に応じて内容を修正してください。

また、本番環境で運用を開始した後も、定期的に更新と見直しを行うことが大切です。例えば、製品やサービスの仕様が変更された場合、それに合わせてマニュアルもアップデートする必要があるからです。マニュアルの形骸化を防ぐためには、作成する段階で更新担当者などを決めておくのが良いでしょう。

3.業務マニュアルに記載するべき内容

新入社員や異動したばかりの社員に向けたマニュアルを作成するときには、以下の内容を盛り込むことを意識しましょう。

3-1.仕事全体の流れ

入社したばかりの新入社員は、与えられた仕事で具体的に何をすべきかわからないということもあります。そのため、仕事のマニュアルに仕事全体の流れや工程を記載しておくことが重要です。

例えば営業職の場合、製品を売るだけでなく、企画や市場調査、アポイントメント、見積もり、納品、アフターフォローなどさまざまな業務があります。

このような仕事全体の流れを記載することで、読み手に全体像をイメージしてもらうことが大切です。

3-2.具体的な仕事の目標水準

より良い仕事を行うためには、表面的なことだけを淡々とこなすだけではいけません。とはいえ、たくさんの時間をかけて必要以上の労力を費やしても無駄になってしまうケースがあります。とくに新入社員はこのバランスの取り方がわからないため、1つの仕事で必要となる成果の水準を記載しておくことも重要です。

これをマニュアル化するときには、作成時間や達成度、品質などの観点から、できる限り数値を使い、具体的にその目標水準を記載していくのがポイントです。

3-3.仕事の考え方

入社して間もない新入社員にとって、仕事の目標や目的を深く理解することは難しいでしょう。そのため、その仕事の全体的な考え方や取り組み方の基準も記載したうえで、マニュアルを作成しましょう。

いわゆる仕事のモットーやスローガンのようなものをマニュアルに組み込むのです。わかりやすい言葉で仕事の目標や目的を記載しておくことで、業務の作業方法やパソコン操作についてだけを記載したマニュアルよりも、より仕事の全体像がイメージできるようになります。

3-4.社内用語集

社内でしか使われていない独自の社内用語や、属している業界独自の専門用語などがある場合があります。このような社内用語や専門用語は、新入社員や異動したばかりの社員にとっては理解するまでに時間がかかる可能性があります。そのため、マニュアル内には社内用語集も盛り込んでおくと良いでしょう。

3-5.ITスキル・導入ソフトの使用方法

一般的なオフィスソフトなどの使用方法に関してはマニュアルに記載することは少ないかもしれませんが、その会社で使用している独自のシステムやソフトの使用方法は記載しておくことが良いでしょう。ツールやシステムの使用方法はマニュアルに記載しておくことで、新入社員や異動したばかりの社員がスムーズに業務を理解する助けになるでしょう。

3-6.問い合わせ先・資料保存場所

頻繁にメールや電話をする問い合わせ先(業者や取引先、お客様など)は、マニュアルにまとめて記載しておくことで見つけやすくなります。例えば、紙資料であればどこに保管すればいいのか、データであればどのファイルサーバーやクラウドに保存すればいいのかなど、資料保存場所についてもマニュアルに記載しておくと、保管場所に困ることが少なくなります。

3-7.マニュアルを使用するタイミング

新入社員や異動して間もない社員など業務に慣れていない場合は、マニュアルに記載している内容をチェックする頻度が多くなります。そのため、「どのような時にどのマニュアルをチェックすればいいのか」をマニュアルのタイトル名などに記載しておくことで、読み手がどのマニュアルをチェックすれば良いのか迷いにくくなります。

4.業務マニュアルへの記載に向いてない内容

新入社員や異動したばかりの社員に業務を理解してもらうためにマニュアルを作成することは有効ですが、以下のような内容はマニュアルへの記載に向いていません。下記の内容でマニュアルを作成しなければならない場合は、内容を慎重に検討したほうが良いでしょう。

4-1.社員それぞれのスキルに依存しているノウハウ

社員それぞれのスキルに依存しているノウハウ、いわゆる属人化したノウハウは社員ごとに異なるため、マニュアルへの記載は不向きだといえます。

4-2.ロールプレイングが必要なスキル

営業や販売などの業務の研修で行われるロールプレイングは、実践練習を繰り返して能力を身に付けます。そのため、文章で表現するマニュアルにロールプレイング内容を落とし込むことは不向きとされています。

5.わかりやすい業務マニュアルを作成するためのポイント

実際にマニュアルを作成する際は、以下のポイントを意識しながら作成していきましょう。

5-1.チェックリストを取り入れる

業務を行ううえで必要なこと、注意しなければならないことをチェックリストとして羅列してあげることもポイントです。チェックリスト化することで、業務内容がイメージしやすくなり、業務品質を一定に保つことにもつながります。

5-2.業務のマニュアルはわかりやすくシンプルに記載する

マニュアルはできるだけわかりやすくシンプルに記載することがポイントです。とくに新入社員向けのマニュアルの場合、濃密で有意義なものを記載しても、それが辞書のように難解で大量のボリュームとなっていると、上手く伝わりません。業務マニュアルを作成するときには、誰が読んでも理解できる用語や書き方を基本とし、図や表なども使い、読み手が受け入れやすいことを一番に考えることが大切です。

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5-3.新入社員がつまずきやすいポイントをあらかじめ記載しておく

新入社員や異動したばかりの社員がつまずきやすいポイントは、今後入社してくる社員にとっても課題となる可能性が高いといえます。そのため、つまずきやすいポイントをマニュアルに記載しておくことで、読み手は注意点を前もって知ることができ、周りの社員も業務をフォローする回数が減るでしょう。

5-4.いつでも閲覧できるようにしておく

マニュアルは、業務内容を確認したいときにすぐ読みたいものです。そのため、わかりづらい場所に保管しておくと業務のポイントがわからないだけでなく、大切な時間を無駄にしてしまう可能性があります。共有サーバーやクラウドなどに保管し、いつでも閲覧できるようにしておくことなどの対策をしておきましょう。

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6.業務マニュアルは何で作る?業務マニュアル作成ツールの種類

マニュアルを作成するためのツールには、いくつかの種類が存在します。

6-1.オフィスソフト

マニュアル作成ツールとしてもっともよく使われているのが、WordやExcel、PowerPointなどのオフィスソフトです。オフィスソフトは大抵の企業で既にインストールされているため、使用方法自体を理解している従業員も多く、特別な操作方法を行わない限り使用方法を説明する時間を省けることがメリットです。

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6-2.手順式マニュアルツール

作業工程や単位作業の進め方をまとめた手順書として作成できるマニュアル作成ツールのことは、「手順式マニュアルツール」と呼ばれています。作業ごとの手順が記載されているため、作業内容全体を理解しやすいことがメリットです。

6-3.動画式マニュアルツール

作業内容を動画で確認できるマニュアルが作成できるツールは、「動画式マニュアルツール」と呼ばれています。作業内容を動画で伝えられるので、文書だけで伝えるよりも視覚的に理解しやすいマニュアルを作成できます。

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7.業務マニュアルの作り方でお悩みならDojoがおすすめ

仕事を円滑に進めるためには、業務マニュアルが必要不可欠です。シンプルでわかりやすい業務マニュアルにするため、本記事で紹介した作成手順やポイントを参考にしてみてください。業務効率化につながるだけでなく、研修・教育コストの削減も期待できます。

ただし、質の高い業務マニュアルを作るためには、多くの手間と工数が必要です。社内のリソースが限られている場合は、マニュアル作成ツール「Dojo」の導入をご検討ください。Dojoを活用することで、安心のサポート体制のもと、マニュアル作成工数を最大96%削減することが可能です。

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