- 業種
- サービス業
- 従業員数
- 100人未満
- 課題
-
- eラーニング教材作成
- マニュアル工数削減
研修資料の作成工数、さらにはオンライン化が課題
弊社は東海東京フィナンシャル・グループにおける、教育・研修の専門会社として2011年に設立されました。金融・証券分野に特化した教育・研修会社であり、経済や商品知識、マネジメントや営業教育など幅ひろい分野の研修の企画、運営を担っています。
各研修はこれまで集合による講義形式が中心であり、PowerPoint・Word・Excelなどで作成した研修資料を使って来ました。講義内容に合わせて資料は、プロジェクターでの投影、印刷配布、iPadでのシェアと、適切と思われるやり方で受講者に提供しています。研修資料は一つの科目で平均40ページ程度あります。当然、資料のアップデートや新規の研修のための企画や資料作成にも相応の時間がかかります。単に人員を増やせば解決できるものではないため、研修資料の作成時間を少しでも効率よくできないか悩んでいました。
また、研修の内容によっては、集合研修形式ではなくeラーニングなどWeb形式で提供できれば、受講者と実施側双方にとって時間やコストの削減にもつながるため常々課題として認識していました。しかし、当社が提供する研修は内製化しているものがほとんどであり、Webに適した研修コンテンツに仕上げる経験が乏しいことから、何か有効なツールはないものかと、その模索を始めていました。
自動音声合成機能で簡単にオンライン研修コンテンツを作成
そんな中、IT製品の展示会でDojoの存在を知りました。当初は業務効率化ツールD-Analyzer(ディーアナライザー)に注目していたのですが、打ち合わせの時にDojoをご紹介いただきました。
商品説明の中で最も印象的だったのが、入力したテキストをそのまま音声として保存できる、自動音声合成の機能です。当時は、オンライン研修用のコンテンツの作成は、「講師の声を録音してコンテンツに載せる」もしくは「講義自体を録画する」ことを想定していました。この場合、作成物の修正は、軽微なものであっても最初から撮り直さなければいけなくなってしまいます。専門部署の第一線で多忙を極める方に講師を依頼するケースもあり、撮り直しの時間確保が実施上、最大のネックと考えていました。
しかしDojoの自動音声合成機能を使えば、変更箇所はもちろん、ちょっと気になった程度の修正であってもテキストを直し、出力し直すだけで簡単に更新できます。加えて、講義を行う専門部署の方は、マイクやカメラに向かう収録という行為が必ずしも得意な人だけではないため、研修のオンライン化へのハードルも下がりそうだとも感じました。しかも、既存のPowerPointの資料を取り込み、そのノートの内容を音声として起こすこともできるので、既存の研修資料を活用することもできます。Dojoならば効率的にオンライン研修のコンテンツを作成できると確信し、導入を決めました。
コロナ禍での研修はDojoで質を維持したままオンラインに移行
弊社では、これまで新入社員を対象に4月から、2か月間の集合研修を行っていました。しかし、2020年はコロナ禍によって、開始直前に集合研修の中止が決まり、その対応に苦慮しました。新入社員全員が寮や自宅で待機となる中、課題を課して自習させることには限界があり、従来の研修内容には遠く及ばないものしか提供できない恐れを感じていました。
しかしこの時も、自動音声合成機能を持つDojoは活躍してくれました。講義内容をオンライン用に改訂しDojoのコンテンツへ落とし込み、弊社で利用しているLMS(学習管理システム)上に載せ、新入社員に展開し、集合研修時の講義に近い形で提供することができました。もちろんDojoで対応できるもの、対応できないものはありましたが、知識学習などは受講者の既得レベルに応じて各自で学習時間が調整できるため、確かな基礎力の習得に寄与したと感じています。緊急事態宣言の下、多くの制約がある中で、研修の質を一定以上に保つことができ、大変助けられました。
その後も、弊社の中でDojoの活用は続きます。例えばアプリケーションの操作研修。Dojoで作ったHTML5形式のコンテンツには、作業のシミュレーションを行う再生モードがあります。これを活用して実際の業務の執行手順を再現することで、未経験の受講者へ操作手順の疑似体験を通して学習できる研修プログラムを開発でき、現在多くの方に活用いただいています。これはDojoがないと実現できなかった取り組みです。
受講者からも「アプリケーション操作の疑似体感は、実際の業務への移行時に大いに役立った」「初めてのオンライン研修で心配だったが、音声付き動画は単なるeラーニングと違い学びやすかった」などの感想が寄せられました。コロナ禍における研修の枠組み作りや新しい研修プログラムの開発に大活躍してくれたDojoはまさに救世主だと思っています。
年間76時間の作成工数削減
Dojoを利用したことによる工数の削減については、試算した結果、資料作成時間が年間で約76時間短縮できました。Dojoが捻出してくれた時間は、新しい研修計画やコンテンツの立案など、他の業務に充てることができています。業務の効率化は、明らかに我々の業務の質向上に好影響をもたらしてくれています。
さらなるコンテンツの拡充
Dojoを使い現在までに20以上のコンテンツを作りました。これらは全て従来対面で行っていた講義をオンライン化したものです。今後も提供している研修の中でオンライン化に適したものを見極め、DojoでのLMSコンテンツの拡充を行っていこうと考えています。