自治体・河川事務所向けのマニュアルをDojoで作成
「河川情報配信システムのマニュアル作成にDojoを導入」
写真左より 情報普及推進部 参事 坂井 湖瑞様、情報普及推進部 主事 鈴木 秀実様

河川・流域情報の提供および、河川・流域の危機管理に関する専門的かつ高度な業務に携わっている一般財団法人 河川情報センター様に、Dojoを導入した経緯と今後の期待などについて話を伺いました。

河川・流域情報を提供するシンクタンク

近年は地球温暖化にともなう気候変動などにより、日本全国で大規模な水害・土砂災害が相次いで発生している。こうした状況に対し、公益性の高いシンクタンクとして河川・流域情報の提供および、河川・流域の危機管理に関する専門的かつ高度な業務に携わっているのが一般財団法人 河川情報センター(以下、河川情報センター)だ。これまでの豊富な実績と経験によって培ってきた技術力やノウハウを活かし、災害時の避難行動や緊急活動に不可欠なリスク情報などを含んだ河川・流域のリアルタイム情報を提供。さらに、防災関係機関に向けた災害対応・判断のための情報提供や支援、災害時の判断・行動を住民自ら考えるマイ・タイムライン(防災行動計画)などの普及活動、洪水予測システムの精度向上、雨量・河川水位・流量などの観測技術の高度化にも携わっている。

導入の背景と課題

河川の危機情報を配信するシステムを開発

河川情報センターは、河川氾濫の危機を伝える情報を迅速に配信するシステムの開発に携わっている。今回、このシステムの利用者に向けた操作マニュアル作成のためにDojoが導入された。

マニュアル作成を効率化し負担を軽減

現在、操作マニュアルはすでに1,000ページ以上に達している。しかも、これで完成というわけではなく、毎年のシステム更新に合わせてマニュアルも更新していかなければならない。操作マニュアルの作成は開発部門のエンジニアが行っているが、システム開発との平行作業となるため、どうしてもマニュアルは後回し。しかも、ほとんどが手作業のため、遅々として進まない。
とくに足枷となっていたのは、画面をキャプチャーし、それをWordもしくはPowerPointに貼り付け、吹き出しを入れて文字を入力する作業。開発が佳境になってくると画面の差し替えも頻繁に発生するため、心身ともにエンジニアの大きな負担になっていた。しかも、画面数が何百という数になると、その仕分けも大変になる。エンジニアによって画面サイズやデザインが異なることがあり、体裁を整えるのにも一苦労していた。
河川情報センターとしては、操作マニュアルの作成にかかる時間を削減し、エンジニアを開発に注力させたいとのこと。だからといって、システムの利用者が操作に迷うのは本意ではない。河川情報センターとしては、見やすい操作マニュアルを効率的に作成できるソリューションが必要だと感じていた。

Dojoの選定理由

当初はマニュアル作成の代行会社も検討していたが、費用面が合わず早々に断念。次にマニュアル作成ツールを検討することになり、Webサイトを検索して数製品をピックアップした。その後、各社のデモなどを材料に本格的な比較・検討を実施。以下の理由からDojoを選定していただけたと考える。

<出力形式が豊富>
WordやPowerPoint、Excel など、Dojoはさまざまなファイル形式に出力することができる。メインはWordになるが、選択肢が多いことは大きなメリットだ。

<動的コンテンツを作成できる>
操作マニュアルはダウンロードして利用するスタイルがメインとなる。ただ、場合によっては利用者のもとに出向き、現地で講習会を行うこともあることから、教材として使うための動的コンテンツを作成する機能が必要とされる。Dojoは動画編集機能やHTML5への出力機能を装備しており、こうした二ーズにも応えることができる。

<オフラインで利用できる>
Dojoにはいくつかのライセンス形態があるが、そのなかでオフライン端末にインストールしUSBドングルで認証するスタンドアロン(SA)版の存在は大きなメリットとなる。マニュアル作成だけでなく、開発のテスト結果をエビデンスとして記録しておく使い方も想定されるが、テストの結果は、外部に公開できない秘匿性の高いデータのため、オフラインであることが重要。SA版なら、オフラインかつUSBドングルによる認証という高いセキュリティを担保できるというわけだ。

<画面遷移を確認できる>
マニュアルのページ数が多くなってくると、正しく画面が切り替わっているか判断できなくなる場合がある。こうした状況に対し、Dojoは画面遷移の機能を使うことで全体を俯瞰して確認できることで、画面が分岐する箇所も正確な把握が可能となる。

導入効果と今後の展開

クイックマニュアル作成に活用

河川情報センターがテンダに問い合わせたのは2022年9月で、2カ月後の11月にDojoを正式導入した。現在は最新版のリリースに合わせ、Dojoを活用しながら操作マニュアルを作成している。ただ、導入して間もないこと、複雑なつくり込みを要するところがあるため、現在は操作マニュアルのなかで利用頻度が高いクイックマニュアルに限定してDojoを活用している。
Dojoの導入により、マニュアルの作成スピードは圧倒的に速くなったという。クイックマニュアル自体が完成していないため、定量的効果は不明だが、体感的には所要時間は半分ぐらいかもしれない。河川情報センターがもっとも便利だと感じているのは、ひとつの操作に対して複数のルートがある場合、そのすべてを試せることのようだ。Dojoは画面を自動的にキャプチャーする機能があるため、そうした工数が苦にならない。複数のルートを見比べて、マニュアルに適したものをチョイスすることができる。

今後のDojoの活用

一般の方向けに発信している河川防災に関わる情報のWebサイトには、そのサイトの操作方法を記した操作マニュアルが用意されるが、そうしたサイトの操作マニュアル作成にもDojoは適している。ほかにもマニュアル作成が必要なところが出てきた場合など、適宜Dojoを活用していくことが考えられる。
河川情報センターにとって、テンダのサポートで有難かったのは講習会だったという。情報が整理されていて理解しやすい講習会は、まだDojoを活用していない部門の職員の興味もひいた。また、テンダのサポートにおいては、リマインドの速さ、フットワークの軽さも魅力とのことだ。テンダの寄り添うサポートに対する河川情報センターの期待は大きなものがある。

一般財団法人 河川情報センター
業種
サービス業
従業員数
100~300人未満
課題
  • マニュアル工数削減
  • 人材育成・研修
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