BPRツールとDojoでシェアードサービス業務の可視化に成功
「人的資本経営に不可欠な従業員教育にDojoが寄与。マニュアル整備から 人材基盤を強化」
写真左より
株式会社ダスキン シェアードサービスセンター 部長 沼波 昭男様
株式会社ダスキン シェアードサービスセンター 山口 裕人様

清掃・衛生用品のレンタルと販売や役務サービスを中心とした訪販グループとミスタードーナツ事業をはじめとするフードグループなど、多岐にわたってさまざまな事業でフランチャイズビジネスを展開している株式会社ダスキン様に、Dojoを導入した経緯と効果などについて話を伺いました。

会社概要

長期戦略「ONE DUSKIN」に取り組む

多様化するお客様の暮らしや働き方に合わせ、「衛生」「ワークライフマネジメント」「高齢者サポート」の3つの領域において生活調律の実現を目指す訪販グループ、ミスタードーナツをはじめ、お客様のニーズに応える商品開発と居心地のよい空間づくりとおもてなしを追求し続けているフードグループなど、当社はこれらの事業活動においてフランチャイズシステムを中心に展開しています。
当社は現在、すべての事業が一つになってホスピタリティあふれる対応ができる企業へ進化していくことを目指した長期戦略「ONE DUSKIN」のもと、2023年3月期~2025年3月期までの3年間を第3フェーズと定めた「中期経営方針2022」の取り組みを実行しています。そのなかで、リアルとデジタルの両面から目指すCX(Customer Experience︓顧客体験)の向上や成長機会の創出と同等に注力しているのが、中長期にわたる持続的成長に向けたサステナビリティ経営の強化。とくに重要課題である人材基盤の強化については、人的資本経営の観点からダイバーシティ&インクルージョンなど、時代の先を見据えた取り組みを進めています。しかし、グループ会社においては雇用自体に難しさがあり、人材基盤の強化は容易ではありません。そのため、外注委託費用などの管理コストが増加傾向にありました。
そこで、設置されたのが我々の部門、シェアードサービスセンターです。「ダスキンおよび子会社の経営効率向上への貢献」をミッションに掲げ、重複する人事・経理・労務などの管理業務のデジタル化を推進し、グループ会社を横断して管理業務の効率化とコスト削減に取り組んでいます。

導入前の課題

進まない管理業務のマニュアル作成

シェアードサービスセンターでは人事・経理業務の集約に加え、これらを実現するワークフローシステムなどを全社共通の管理業務基盤とするべく、システムの構築や業務フローの策定に取り組んでいます。しかし、こうした社内業務は属人化してしまう傾向にあり、担当者でなければ分からないという状況が散見していました。もちろん、我々としては「人に仕事がつくのではなく、業務に人をつけていく」ことを念頭に、業務フローに基づいたマニュアルの整備を推進してきました。
しかし、画面をキャプチャーしてWordやExcelに貼り付ける制作作業は手間がかかるため、遅々として進みません。さらに、フォーマットも内容もバラバラで統一感がありませんでした。これからさまざまな業務システムやワークフローシステムのマニュアルを数百種類つくる必要があったため、どうにか効率化できないかと思案していました。

製品の比較・検討と利用状況

やりたいことを網羅していたDojo

2022年夏頃、ベンダーの紹介や検索などを通じて数製品のマニュアル作成ツールをピックアップし、比較・検討しました。そのなかのひとつがDojoでした。
Dojoを選定した理由は、操作フローを記き出しを付けて自動的に7~ 8 割の完成形にしてくれるのはDojoだけだったからです。直感的に操作できる点も高く評価しました。さらに、出力先はWord、Power Point、Excelだけでなく、HTML5といった動的ファイルへの出力も可能。動画ファイルの取り込み・編集も行うことができます。つまり、Dojoは我々がやりたいことをほぼ網羅していました。
そこで、Dojoのスタンドアロン版を5ライセンス導入。購入後、テンダさんに講習会を実施していただきました。初級編は
全員、中級編は各セクションから選抜し参加してもらいましたから、Dojoを利用する段階には知識やスキルは身に付いて
いたと思います。実際の利用にあたっては、シェアードサービスセンターの各セクションにライセンスを割り当て、台帳で
管理するスタイルにしました。

業務フローの可視化

実は今回、マニュアル作成だけを効率化したいと考えていたわけではありません。もっとも重視していたのは、業務フローの可視化です。そもそもの目的は、グループを横断して人事・経理全体の管理業務を効率化しコスト削減することですから、それを実現するには何よりも業務の可視化が不可欠だと考えていました。そのために、別途BPR(Business Process Re-engineering)ツールも導入しています。
具体的には、BPRツールとDojoをセットにして利用する仕組みにしました。BPRツールで洗い出した業務フローに対し、その業務フローのステップごとに紐づくマニュアルをリンクさせる方法です。BPRツールで業務を可視化する場合、細かく記載し過ぎると逆に分かり難くなってしまうことがありますが、細かいところをDojoで作成したマニュアルにすれば、この問題は解決します。「全体の流れはBPRツールで把握、実際の操作については紐づいているマニュアルをクリックして確認」という仕組みは、共有サーバーにマニュアルを入れておくよりも分かりやすく、使い勝手も格段に向上していると自負しています。

導入効果と今後の展開

マニュアル作成に関わる人が増加

1画面ずつキャプチャーしてWordやExcelに貼り付けていたときと比べると、作成時間は1/10ほどになっていると感じます。間接的に管理業務の効率化やコスト削減に貢献しているのは間違いありません。また、デザインをひとつのフォーマットにしたことで統一感も得られています。
もうひとつ、手間を惜しんでマニュアル作成に二の足を踏んでいた人が積極的に関わるようになりました。「わざわざマニュアルをつくるより、言葉で伝えた方が早い」と思っていたのかもしれませんが、操作したことをそのまま記録し、さらにマニュアルの体裁までつくってくれるDojoなら「言葉よりも早い」と、その便利さを実感したのでしょう。マニュアル作成を定着させるという意味では、非常に大きな効果だと感じています。
さらに「中期経営方針2022」における人材基盤の強化については、人的資本経営に欠かせない教育のところでDojoが一助になっていると思います。しっかりマニュアルを整備することで、上長は教育の時間を削減でき、新人はマニュアルを見て覚えることができます。このまま予定通りマニュアルが整備されれば、持続的成長に向けたサステナビリティ経営に貢献する人的リソースの有効利用にもつながっていくと考えています。
Dojoの導入により、マニュアルの作成スピードは圧倒的に速くなったという。クイックマニュアル自体が完成していないため、定量的効果は不明だが、体感的には所要時間は半分ぐらいかもしれない。河川情報センターがもっとも便利だと感じているのは、ひとつの操作に対して複数のルートがある場合、そのすべてを試せることのようだ。Dojoは画面を自動的にキャプチャーする機能があるため、そうした工数が苦にならない。複数のルートを見比べて、マニュアルに適したものをチョイスすることができる。

BPRツール+Dojoの仕組みを発信

ここまで作成したマニュアルは、説明会を起点にグループ会社に配布する段取りとなっており、現在はその準備をしている最中です。説明会はオンラインも考えたのですが、コロナ禍から通常勤務の状況になりつつありますから、大阪にある本社での集合説明会を検討しています。グループ会社の皆さんと顔を合わせながら説明させていただき、まずは全体的な擦り合わせをしていきたいと考えています。集合説明会で足りないところについては、eラーニングや個別のオンラインミーティングなどで補完していく予定です。
我々、シェアードサービスセンターは、成功事例をつくってそれを全社に発信していくことを期待されています。BPRツールで業務フローを可視化し、Dojoで作成したマニュアルを紐づける今回の取り組みもそのひとつです。まだまだブラッシュアップしていく必要はありますが、「業務の無駄を省き、効率化を期待できるパッケージ」として発信していくことは十分に可能だと考えています。そのためには、今後もテンダさんの支援は欠かせません。引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社ダスキン
業種
サービス業
従業員数
1000人以上
課題
  • コスト削減
  • マニュアル工数削減
  • 属人化解消
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