新入社員にはわかりづらい作業手順書
今までの作業手順書は、実務に慣れた担当者がExcelやPowerPointなどで個別に作成していたため、イメージ図を取り込んだわかりやすいものが作成できず、活字ばかりで、入社して間もない従業員にとってはわかりづらいものとなっていました。
そのため、折角時間をかけて作成したにもかかわらず、結局、マンツーマンで画面の見方や作業手順を一から教える事となり、作業手順書が使われなくなることもあったため、作業が簡単で、かつ誰が見てもわかりやすい作業手順書を作れないか、ツールの検討を始めました。
視覚的にわかりやすいマニュアル作成ツール
導入にあたり、まずは展示会でマニュアル作成ツールを探しました。2社の説明を受け、その後トライアル版の試用もしました。価格面、営業の方の対応が丁寧だったこと、そして何より視覚的にわかりやすいマニュアルを作れるツールであることから、Dojoの導入を決めました。今までは、業務フローを説明する際、画像は添付作業が大変でうまく盛り込めていませんでした。その点、Dojoを使えば簡単に画像を挿入できるので、実際の作業手順が視覚化できて、テキストを読むのではなく見てわかりやすい作業手順書が作れると思いました。
架電時の情報照会方法のビジュアル化
Dojoは誰でも利用できるように社内で共有しており、各部門の担当者30名ほどがそれぞれマニュアルを作成しています。
債権管理における回収部門では、操作イメージを掲載した作業手順書を作成しました。電話業務において、顧客の対応によっては複数のシステムを確認する必要があり、慣れない従業員にとっては、煩雑でわかりにくい業務です。Dojoであれば、複数のシステムを立ち上げて確認する作業を、同時にキャプチャー(画面取得)することができるので、作業の工程ごとにイメージ図が添付された、初心者でもわかりやすい作業手順書を作成できました。
一方、事務部門では、債権届出書の作業手順書を作成しました。文書を作成する時の、画面をキャプチャーするだけでなく、システムへのデータの入力方法や画面の見方などの解説も簡単に追記できるので、その他、社内のワークフローの申請方法や、文書管理ソフトの使い方など、多岐にわたる作業手順書を作成しました。
作成したものは共有フォルダで管理し、社員の誰でも閲覧できるように公開しています。
100時間もの工数削減
Dojoでは、実際の画面で作業をするだけで、そのままツール上でコメントの入力などの編集操作を行い、WordやPowerPointなどのアプリケーションに出力できるので、非常に楽で効率がよくなりました。マニュアル1ページあたり約20分の時間短縮ができていると思います。例えば事務部門のマニュアルだと、ページ数は平均50ページ程度で6部あるので、トータルで6,000分、つまりは100時間の工数が削減できました。
ビジュアル化されて誰でもわかりやすい作業手順書に
当初の課題であった、わかりやすい作業手順書の作成は、Dojoを使用することで、解決できました。しかも、Dojoで作成すると、前回作成したときの元データを編集、そして出力ができるので、改定時の作業が楽になりました。Dojoはパソコンで操作した作業手順をそのまま記録できるので、作り手にとってはキャプチャーの手間や順序を間違えるケアレスミスが無くなり、読み手にとってはキャプチャーと説明で視覚的に理解しやすいマニュアルが作ることができていると実感しています。
既存の作業手順書もDojoで改善予定
過去に手作業で作成した作業手順書もDojoで作り変えていきたいと考えています。特に事務部門では、既存の作業手順書がいくつもあるため、業務フローをベースに作り替えることで、よりわかりやすい作業手順書に改善していきたいと思います。
シミュレーションコンテンツの活用
Dojoでは手順書を作成する以外にも、実際の作業を説明付きで疑似体験することができるeラーニング用の教材を作成することもできます。実務においては、作業の分岐が多く先輩社員がついて教える必要があるものが多いため、実際の作業を疑似体験しながら学ぶことができるシミュレーションコンテンツを作成することにより、先輩社員がついて教える時間を削減していきたいと思います。