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BPRとは?業務改善との違いや実施するメリット、進め方、手法

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ビジネス環境が急速に変化する現代で、企業が競争力を維持し成長するためには、業務プロセスの見直しと改善が欠かせません。

その中でも、特に注目されているのが「BPR(Business Process Reengineering)」です。この記事では、BPRとは何か、業務改善との違いや実施するメリット、具体的な進め方や手法について解説します。

1.BPR(Business Process Reengineering)とは?

BPRイメージ
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)は、業務プロセスを根本的に見直し、再構築することで、効率性や生産性を向上させる手法です。

1-1.BPRの意味

BPRとは、「ビジネスプロセス・リエンジニアリング」の略で、日本語では「業務改革」とも呼ばれます。BPRは、業務プロセスを根本的に見直して再構築することを指します。従来の業務手順を組織の目標に合わせて見直し、再構築することで、効率性、品質、生産性の向上を図ります。

1-2.業務改善との違い

BPRと業務改善は、どちらも業務の効率化を目指しますが、アプローチが異なります。業務改善は、既存のプロセスを部分的に修正や改善することを指します。

一方、BPRは、業務全体を根本的に見直し、プロセス全体を再構築することで、より広範囲かつ抜本的な変革を目指します。例えば、業務改善では現行の業務フローを細かく改善する一方、BPRではその業務フロー自体を大きく変えることが含まれます。BPRのほうがより大規模な改革を表しています。

1-3.DX(デジタルトランスフォーメーション)との違い

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を活用してビジネスモデルや組織そのものの変革を目指します。一方、BPRは業務フローの根本的な見直しに重点を置きます。

DXを進める一環としてBPRが行われるケースもありますが、DXはより広範囲なデジタル変革を含むため、BPRとは目的やアプローチが異なります。DXはデジタル技術を活用した全体的な変革を指し、BPRはその一部として業務プロセスの再構築を目指します。

2.BPRを行うメリット

BPRを実施することで得られる多くのメリットがあります。ここでは、その主要なメリットについて解説します。

2-1.業務フローを可視化できる

BPRを進める際には、まず業務フローを可視化することが必要です。業務の流れやボトルネックを把握することで、改善点を明確にできます。業務フローを可視化することで、どこに無駄があるのか、どのプロセスが時間やコストを浪費しているのかがわかりやすくなります。

業務フローの可視化はBPRの第一歩であり、重要なステップです。

2-2.生産性の向上につながる

業務フローを適切に再構築することで、生産性の向上が期待できます。従業員がより効率的に業務を行えるようになるため、作業時間が短縮され、より多くの業務をこなすことが可能になります。BPRは業務プロセスを効率化し、生産性を向上させる有力な手法です。

2-3.コスト削減が期待できる

BPRの実施により、業務プロセスの効率化が進むことで、無駄を省き、コストの削減が期待できます。重複業務の排除や自動化による運営費用の減少などがその例です。BPRはコスト削減を実現する効果的な手段です。

2-4.顧客満足度が向上する

顧客対応プロセスを見直すことで、迅速かつ正確なサービス提供が実現しやすくなり、顧客満足度の向上が期待できます。BPRは顧客対応の効率を高め、顧客満足度を向上させることができます。

2-5.従業員の負担軽減につながる

業務プロセスの効率化により、従業員の労働環境の改善が期待できます。無駄な作業の削減や労働時間の短縮が実現することで、従業員の負担が軽減されます。BPRは従業員の労働環境を改善し、負担を軽減する手段です。

3.BPRを進めるときの手順

分析イメージ
BPRを効果的に進めるためには、具体的な手順を踏むことが重要です。ここでは、BPRを進めるためのステップについて解説します。

3-1.【Step1】改善したい課題と目標を明確にする

BPRを開始するにあたり、まず改善したい課題と目標を明確にすることが重要です。対象とする業務範囲や目的、目標を設定し、従業員や経営層に課題点をヒアリングします。そのうえで、改善の方向性を定め、関係者と共有します。課題と目標の明確化はBPRの成功に欠かせないステップです。

3-2.【Step2】現行の業務プロセスを分析する

次に、現行の業務プロセスを詳細に分析し、問題点や改善点を洗い出します。主な分析ツールとしては、ABC分析、プロセスマッピング、BSC(バランススコアカード)などがあります。現行業務の分析は、効果的なBPRを進めるための基礎となります。

3-3.【Step3】洗い出された課題の改善策を設計する

次に、洗い出された課題に対する改善策を設計します。戦略や方針を策定し、具体的な業務フローやルールを検討します。課題に対する具体的な改善策の設計は、BPRの実行に不可欠です。

3-4.【Step4】施策を実施する

BPRの施策を実施する際には、大がかりな変革となるため、社内全体への説明が必要です。全員が一丸となって取り組むことで、高い効果が期待できます。また、設定した目標や方針から逸脱していないか、適宜フィードバックを収集し、必要に応じて調整を行います。

3-5.【Step5】モニタリングや評価を行う

最後に、効果測定や達成度を評価するため、継続してモニタリングを行います。各部門における進捗率を確認し、導入後の効果や実態を振り返ります。問題が発生している場合は、その都度早めに対応することが大切です。継続的なモニタリングと評価は、BPRの成功に不可欠な要素です。

4.BPRの具体的な手法は?

BPRを効果的に実施するためには、適切な手法を用いることが重要です。ここでは、代表的な手法について解説します。

4-1.ERP(Enterprise Resource Planning)の導入

ERPは、企業資源を効果的に活用することを目的とした統合基幹業務システムです。企業活動で必要な経営資源や情報を一元管理し、有効的に活用することで、各部署間の情報共有がスムーズになり、業務効率の向上が期待できます。

4-2.マニュアルツールの活用

マニュアルツールを用いることで、業務手順を標準化し、作業の一貫性を保ちやすくなります。業務の質が向上し、教育コストの削減も期待できます。さらに、マニュアル化により業務の透明性が高まり、改善点も発見しやすくなります。

BPRにマニュアルを活用するならマニュアル作成ツール「Dojo」をご検討ください。自動でマニュアル作成を行える「Dojo」は、手軽に高品質なマニュアルを作ることができます。作成後のデータはパソコンやスマートフォンなどでも共有でき、スムーズな情報共有を実現可能です。ユーザーサポートやヘルプデスクなども充実しているため、ぜひお気軽にご利用ください。

参考(Dojoシリーズ):https://tepss.com/
参考(業務マニュアル作成ツール「Dojo」):https://tepss.com/dojo/

4-3.シェアードサービス

シェアードサービスとは、人事や財務などのバックオフィス機能を1つの部門で集中管理することを指します。複数の部門で共通している業務機能を共有することで、コスト削減と効率向上を図ることができます。業務の集中管理を通じて、コスト削減と効率向上を実現します。

4-4.BPO(Business Process Outsourcing)の活用

BPOは、特定の業務プロセスを外部の専門企業に委託することを指します。これにより、企業は自社のコア業務に集中でき、外部の専門知識と技術を活用することで、業務効率と品質の向上が期待できます。

4-4.シックスシグマ

シックスシグマは、品質管理とプロセス改善のための手法です。統計的手法を用いてプロセスの変動を分析し、品質のばらつき減少を目指します。例えば、ある企業がシックスシグマを導入し、製品の品質が向上しました。シックスシグマは品質管理とプロセス改善に効果的な手法です。

5.BPRを実施する際の注意点

BPRを成功させるためには、いくつかの注意点を押さえる必要があります。ここでは、そのポイントについて解説します。

5-1.初期費用やランニングコストを把握する

BPRを進めるにあたり、初期段階での費用や工数が課題となることが多いです。例えば、分析と計画のためのコスト、システムやツールの導入、教育とトレーニングなどが挙げられます。短期的な結果に焦点を当てず、長期的な視点で検討することが重要です。初期費用やランニングコストの把握は、BPRの成功に欠かせない要素です。

5-2.BPRの必要性を社内に周知する

BPRの成功には、社内全体の理解と協力が必要です。そのため、BPRの目的、期待される成果、現状の課題などを社内に周知することが重要です。BPRの必要性を社内に周知することは、成功のための重要なステップです。

こうしたテクニックで心理的障壁が無くなると、社内でマニュアルの活用が促進され、業務効率化や属人化解消の効果が向上すると期待できます。また、マニュアル作成の担当者が自分なりに創意工夫することで、やりがいを感じやすくなるというメリットもあります。

5-3.PDCAのサイクルを回す

BPRは一度で完了するものではなく、継続的な改善が求められます。PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を回すことで、計画を実行し、結果を確認し、必要な改善を行うことができます。PDCAサイクルを回すことは、BPRの成功に不可欠なプロセスです。

5-4.従業員の負担に考慮する

BPRは従業員にとって大きな変化をもたらすため、新しいプロセスの導入やシステムの変更は従業員が負担に感じる可能性があります。そのため、適切なトレーニング提供やマニュアルの整備など、従業員が新しい業務にスムーズに移行できるように支援が必要です。従業員の負担軽減と支援は、BPRの成功に重要な要素です。

6.BPRで生産向上やコスト削減を目指そう

BPRの成功は、企業の生産性向上やコスト削減に直結します。まず、明確な目標設定が不可欠です。目標が具体的であればあるほど、関係者全員が一丸となって取り組むことができます。現行業務の詳細な分析を行い、問題点を正確に把握し、具体的な改善策を設計することも重要です。

また、BPRの実施には全社的な協力が求められ、継続的なモニタリングと評価を行うことで、その効果を持続させることができます。従業員の負担軽減や支援も忘れてはなりません。適切なトレーニングやマニュアルの整備を通じて、従業員が新しい業務にスムーズに移行できるようにサポートすることが重要です。

BPRの実施には、Dojoのマニュアル作成ツールが有用です。マニュアルは業務手順を効率的に標準化し、情報の共有を容易にすることで、業務プロセスの透明性を高め、改善点の発見をサポートします。BPRを効果的に進め、生産性の向上やコスト削減を実現したい方はぜひDojoのご利用をご検討ください。マニュアルを活用したBPRで、企業の競争力を高め、生産向上とコスト削減を目指しましょう。

PC操作手順のBPRにはDojo https://tepss.com/dojo/
現場作業のBPRにはDojoウェブマニュアル https://tepss.com/dojo-wm/

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