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業務プロセスの改善のカギはフローの「可視化」から

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「働き方改革」の波が急速に押し寄せている今日この頃。通常国会が「働き方改革国会」として位置付けられるなど、労働環境については非常に注目を集めています。
特に“長時間労働”に関しては問題視される声も多く、残業体質脱却を目指す企業も多いでしょう。
とはいえ、「いきなり業務効を効率化するとなってもどうしたら良いか……」と悩むことも多いでしょう。そんな場合は、まず「業務プロセスの見直し」から始めることをお勧めします。

現場の業務プロセスを見直すこと

ほとんどの業務は複数の部門・担当者を横断する形で行われています。まずはこの業務が、「どこから始まって、どこで終了する業務なのか?」と言うプロセスを一度洗い出すことが改善に向けた第一歩です。

例えば、マッキンゼーで使われるフレームワークの一つに「ビジネスシステム」と言うものがあります。これは、製品やサービスが、市場に出て行くまでの流れを機能別の視点で整理したものです。

例:メーカーの商流全体

技術開発→商品開発→商品生産→マーケティング→販売・物流

上記のようなセクションで整理することができます。この中でより細かく「マーケティング」の業務プロセスを取り上げると

市場環境調査→戦略策定→戦略浸透・実行

と言うように表現されるでしょう。

もう一つ、「バリューデリバリーシステム」というもの存在します。これは「ビジネスシステム」を「価値をどう伝達するか」という視点で再整理したもので

価値を選択する → 価値を創造する →価値を伝達する

上記の流れで分解していきます。

例:メーカーの商談

商談の「勝ちポイント」を見つける(市場環境の分析・商品特徴の確認)
→「勝ちポイント」を表現する(商談資料の作成など)
→「勝ちポイント」を中心として商談に臨む(実際の商談)

こういったフレームワークを参考に業務プロセスを洗い出してみましょう。

大事なのは“どの型を使うか?”ではなく、“どの型を用いて業務プロセスを可視化すること”です。

業務プロセスを可視化することで組織全体で状況を把握し共有することが可能です。組織内で業務フローを共有することで、社員を巻き込んで情報を吸い上げることが可能になり、業務プロセスのどこに問題があり、改善の余地があるのかを分析することができます。

ここで問題箇所を絞り込むことができたら、第一ステップ完了です。

業務プロセスの分解と再構築

問題箇所の絞り込みができたら、次は改善に向けた分析を行います。先ほど描いた業務プロセスの中で、絞り込んだ問題箇所を細かなタスクレベルにまで分解していく作業を行います。

例えば商談の例でいうと、「商談の勝ちポイントを見つける」プロセスに絞り込みを行ったとしたら、次はこのプロセスがどのようなタスクで構成されているのかと洗い出します。

例:
・市場環境の分析:情報収集・市場調査・etc…
・商品特徴の確認:開発部へのヒアリング・得意先ニーズの確認・etc…

ここまで分解すれば、現在の担当者にヒアリングするなどして問題点を明確化することができます。

上がった問題点のうち、緊急度や重要度から優先順位をつけ、本当に改善すべき「課題点」を明らかにすることができれば、何を改善すればいいのかが職場全体で共有できます。

多くの問題は以下の二つに分類できます。

①属人的な問題

属人的な問題は、タスクと担当者の相性が悪い可能性があり、スキルや人格・他のタスクなどが原因で不具合が生じています。そのため、改善に向けては基本的には増員か配置転換が答えとなり、いわゆる”適材適所”を目指した改善活動が必要です。

②手法の問題

手法の問題はそもそものタスクの区切り方に問題がある可能性があります。タスクの区切り方が不明瞭だったり、そもそも重要性の低いタスクに多くの時間を割かれていたりするようなケースがこれに当たり、日本企業でよく見られるケースです。

この場合の業務改善は、組織改革や仕事のフローに関して抜本的な改革を伴う可能性があります。これまで慣れてきたやり方が変更になる分、社員の反発を生みやすいというリスクがあり、こういった場合に理解を得るためにも、業務プロセスの可視化と共有が必要不可欠なのです。

業務フローチャートでアクションへつなげる

改善すべきポイントと改善の方向性が明らかになったら、具体的なアクションへ落とし込んでいく作業です。

ここでも重要なのは、「可視化と共有」。コロンビア大学のサイモン・シネック氏は演説で、「何をすべきか?(What)ではなく、なぜそれをすべきか?(Why)から理解した方が人の心は動きやすい」という内容を述べています。

そのため、単なるマニュアルで終わるのではなく、改善の意義→改善すべき箇所→実際のアクションプランが一連の流れとして把握できる“フローチャート”を作成し、「可視化と共有」を行うことで、スムーズなアクションにつなげることが可能です。

また、「業務フローチャート」は改善の進捗度合いを測る指標にもなります。新しいプロセスの効果をきちんと把握し、ブラッシュアップしていく議論の土台となるからです。

改善がうまく行っていない場合、どこがネックになっているのか一目瞭然になり、対策もしやすいでしょう。

また、マニュアルの更新も非常に大切な要素です。実際に業務を行うことで見えてくるさまざまな改題や改善点を、スピーディにマニュアルに反映することで業務効率は向上していきます。

しかしマニュアルの更新には多くの工数がかかります。特にツールやシステムの操作マニュアルとなるとかなりの手間です。そこで専用ソフト「Dojo(ドージョー)」を使用することで、素早く改善点をマニュアルに反映させることが可能になり、業務効率の改善も迅速に進むでしょう。

このように“現場の声をどう反映させるか”という仕組みの用意も大切なポイントです。

行き詰まったらまずは分解と可視化から

このように、「可視化」は改善のあらゆるステップで非常に重要な意味を持ちます、組織全体がフラットな視点で状況認識を揃えることが、多くのアクションの前提になるからです。

効率改善やムダ無くしが叫ばれる昨今、業務で行き詰まったらまずは分解と可視化、そして共有することから初めてみてはいかがでしょうか??

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